物流・在庫管理の川上から川下まで

自分の業務経験を通して、物流・在庫管理について学んだことや物流関連のニュースなどで気づいたことを記していくブログです

『物流・在庫管理』のテーマでブログを始めた理由

■「物流・在庫管理」で検索してみると…

「物流」「在庫管理」と言われてどんなことを思い浮かべるだろうか?今の時代、なんでも教えてくれるGoogle先生に聞いてみると、検索して出てきたのは…。まず多いのが物流系のお仕事を紹介する人材採用系のサイト。それから物流関係の企業がHPに出しているメルマガ的な記事も出てくる。あとは在庫管理システムの会社のHPもちらほら…。

物流関係の企業や在庫管理システムの企業が作っているWebサイトの記事を見ると、さすがにそれを専門としている企業だけあって、主に在庫管理に関する様々な記事が載っている。ただ、このようなWebサイトに掲載されている記事は主に一定規模以上の倉庫を有する、いわゆる「倉庫管理」についての記事が多いように思える。一定規模以上の流通量や倉庫在庫を抱える企業は、このような倉庫在庫を保有して、それを管理するためのシステムを導入して運用するところが多いが、物流・在庫管理に関する悩みを抱えているのは、必ずしもそのような規模の大きい企業ばかりではないはずである。むしろ、規模が小さくて量による効果を期待できない企業ほど、在庫管理や物流に関する悩みは深いのではないだろうか。

 

■在庫管理に関わってきた自分のキャリア

自分は1999年に大学を卒業して社会人になり、ずっと一つの会社に勤めていて、現在は管理職を担っている。転職は一度も経験しておらず、一つの会社の中で複数の職種を経験しているが、20年余りの勤務経験の中で一番長く携わってきたのが、食材関連の調達、在庫管理、物流に関する業務だった。

社会人になって最初の職場は飲食店の現場で接客から売上管理などを行う業務だったが、その時に店舗で使う食材の発注と在庫管理の仕事を任されたのが、自分のキャリアのスタートだった。その後、食材の購買・調達を担う部署に移動し、全社の食材の購買を担当することになった。主に肉類の購買を担当していたが、それ以外にも飲料や製菓の購買にかかわっている時期もあった。しばらくは食材の購買担当の時期が続いたが、30代の後半になって、購買する食材の保管を委託していた倉庫が撤退することになり、新たな食材倉庫が必要になったため、その新倉庫の立上げのプロジェクトを担当することになった。

長年物流・在庫管理の様々な業務を経験する中で、たくさんのトラブルや失敗も経験してきた。
店舗での発注を担当していた時には、発注量の読みに失敗して食材の材料が足りなくなってしまい、結果的にメニューが販売できなくなったこともあるし、その逆に食材を過剰に発注しすぎて大量の賞味期限切れを出してしまったこともある。全社の購買担当の時には、当然一店舗の発注量とは桁違いのボリュームを扱うことになり、在庫管理に失敗した時には1品で数百万円分の廃棄を出してしまうという大失敗も経験している。
そういう失敗も経験しながら、適切な発注・在庫管理をするための自分なりのやり方を確立してきた。

自分はこれまでのキャリアを通して、食材関連の発注・在庫管理や購買・調達、そして倉庫業務についての知識・経験を積み上げてきたという自負がある。また、店舗レベルの発注から、ものによっては年間契約が必要な大規模な購買、そしてそれらを保管する倉庫運営という、サプライチェーンの川上から川下までを担当者として一通り経験しているというのは、かなり珍しいキャリアだと思う。この経験を生かして、物流・在庫管理について悩みを抱えている中小の店舗や倉庫、特に飲食関連の組織でこれらの業務を担当している人たちに向けて、このブログを通して情報発信をしていきたい。